頭痛が起こる原因は?
姿勢の悪さ(ストレートネック、猫背)、体のゆがみ、ストレス、天気、不規則な睡眠時間、月経、不規則な食事、目の使いすぎ、肩こり、首凝り、血の流れの悪さなどが考えられますが、原因不明なものが多い。
酸素不足
鼻や口から体に取り込まれた酸素の約20%が頭部へ巡ります。
頭部は起きている時も寝ている時も一定の活動をしているので、血を大量に必要とします。
そのため頭部への酸素が不足すると、頭がぼーっとしたり、仕事や勉強に集中できなくなったり、ミスが増えたりします。
2020年、新型コロナウィルスが猛威を振るってからマスク着用による頭痛を訴える方が来院されるようになりました。
長時間マスクを着用していると酸素が不足して筋肉の伸び縮みがうまく行うことができなくなり硬くなってしまいます。
血流障害
心臓から出た血は、肩こりや首こりが原因で筋肉が硬くなると、血の流れがせき止められるため頭痛が起こるケースがあります。
例えばお庭で使用するホースをイメージしてください。
ホースを折れ曲げたり絞ると水の出が悪くなりますよね。
血管はホースとよく似ています。筋肉が硬くなると血管が締め付けられて血の流れが悪くなってしまいます。
血は全身に栄養や酸素、水分を運んでいます。
血の流れが悪くなると頭部にそれらを十分に運べなくなり、頭痛が起こります。
自律神経の影響
周囲の状況(人間関係、天気、環境など)に反応して自律神経が緊張状態になるため、頭痛が起こるケースがあります。
首から肩にかけて自律神経が密集しています。
自律神経は内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールするために意思とは関係なく、24時間働き続けている神経です。
自律神経って、いわば照明のスイッチのようなもの。
昼間はスイッチオンにして活動し、夜はスイッチオフにして活動を止めます。
それらは、日中や活動中に活発になる「交感神経」と、夜間やリラックスしている時に活発になる「副交感神経」の2種類があります。
例えば交感神経が強く働くと、筋肉が緊張して硬くなり、血圧が上がり血流が速くなり、痛みに過敏になり、頭痛が起こりやすくなります。
一方、副交感神経が活発になると血圧が下がり血の流れはゆっくりになり、心と体はリラックスして眠気を誘う状態になります。
これらが正確に調整されていると、快適で健康的な状態を保つことができます。
しかし精神的ストレスや昼夜逆転の生活、睡眠不足、冷えなどによって自律神経の働きに乱れが生じるとスイッチが正確に動作しなくなり、交感神経が過剰に働き、その結果として筋肉が緊張して血の流れが悪くなり、刺激に対して敏感になります。
その反応として頭痛を引き起こすことになります。
頭痛を解消するためには自律神経の調整をサポートすることが大切です。
頭痛の種類って?
頭痛の原因として考えられるのがこれらものです。
しかし、医療機関でレントゲンやMRIなどを受診しても明確な原因が判明しないこと多いです。
主な種類は
- 偏頭痛
- 筋緊張性頭痛
- 群発頭痛
- 新型頭痛(第四の頭痛)
これらは第1次頭痛に分類されます。
一般的に多い頭痛です。
当院が対応できる症状はこのケースです。
病院でMRIなどの検査を受けても「異常なし」と言われたのに頭痛があるということは、この第1次頭痛の可能性が高いと考えられます。
片頭痛
寝込むほどの頭痛が定期的(月に1回~数回)に襲ってきます。
光を見たりニオイに反応して、片方のこめかみに心臓の拍動とともにズキズキした頭痛がやってきます。
目の前がピカピカっとして見えなくなる前兆「閃輝暗点(せんきあんてん)」が起こる場合があります。
吐き気を伴ったり、体を動かすと痛み、耐えられないほどの痛みのため、横になっているしか手立てがないものです。
医学書やインターネットには「片側のこめかみがズキズキする」と紹介されているものもありますが、実際は両側にも痛みを感じる人が40%程度います。
ズキズキしない頭重感を感じる人が40%程度いますので片頭痛と言っても個人差があります。
片頭痛を見極めるポイントは『”動くと痛いかどうか”(階段を登ったり、お辞儀をしただけで痛むなど)』です。
安静にしていると落ち着くのが片頭痛です。
緊張型頭痛
お尻の筋肉が硬くなって、お尻の周辺の痛みが起こる“肩こり頭痛”とも呼ばれ、肩こりなどで首から肩にかけて存在している筋肉が緊張して起こる頭痛です。
頭痛の中で最も多く、頭が締め付けられる感じがする頭痛です。
常に頭が重くて首も肩もパンパンに硬くなっています。
ストレスやデスクワークなどで起こることが多い頭痛です。
当院で治療を行った患者様は実際、首こりからきているケースが多くみられました。
首こりを起こす最たるものがスマホです。
最近ではスマホ首と言われる”ストレートネック”になることで緊張型頭痛を引き起こすリスクが高まります。
他に猫背、巻き肩、足を組むなど姿勢が良くない状態は緊張型頭痛の原因になります。
片頭痛の場合は動くと痛むという特徴がありますが、緊張型頭痛は真逆で、動かす、温めると楽になります。
首や肩のこりはこれらの筋肉により血管が圧迫され血の流れが悪くなることで起きるので、動いて血の流れを良くした方が痛みが和らぎます。
同じ理由で、入浴したり、ウォーキングなど軽い運動をすることが良いです。
群発頭痛
頭痛全体の3%ほどでとても珍しいタイプのもの。
1年のうちの一定期間や、連日一定の時間に表れる激しい痛みが15分~3時間ほど続くことです。
周期的に起こり周期が終わると嘘のように頭痛がなくなり必ず片側の同じ側でしか起こらないことが特徴です。
これも原因不明です。
病院の治療と併用しながら当院でも治療が可能です。
新型頭痛(第四の頭痛)
最近、コロナ禍などで生活スタイルが変わり、「第四の頭痛」として注目されている頭痛があります。
スマホやテレワークが原因とされています。
後頭部を走る末梢神経のダメージによるものです。
髪の毛をとかすだけでビリビリ痛み、片側の首から後頭部、頭頂部にかけてのチクチクピリピリした一瞬の激痛が起こります。
雨が降る前日に起こり雨が降ると治ります。
先にご紹介した緊張型頭痛と同様、首周りの筋肉が凝ることが原因の一つで現代病といえます。