顔面神経麻痺で「顔が動かせない」場合、注意を要する症状とリハビリのやり方をご紹介
2024年11月15日
皆さま、こんにちは。兵庫県姫路市のつぼき鍼灸整骨院の坪木です。
この度、「右目が閉じられない」「口が動かしにくい」と訴えて来院された女性患者様がいらっしゃいました。
幸い症状は快方に向かいましたが、顔面神経麻痺は、ごくまれに注意を要するケースがあります。
顔面神経麻痺かな?と思ったらまずこのブログを参考にしていただければ、みなさまのお役に立てると考えております。
ぜひ、ご一読ください。
顔面神経麻痺の前兆。医療機関に早期受診が必要な症状
患者さんの安全を考慮し、医療機関への早期受診が必要なケースをご紹介します。
顔面神経麻痺かな?と感じた時に、早急に病院を受診すべき状況をまとめました。
突然の発症と急速な進行
顔面の麻痺が突然始まり、数時間から24時間以内に急速に悪化する場合(脳卒中の可能性がある)
他の神経症状の併発
顔面麻痺に加えて、以下のような症状が現れた場合(脳梗塞や脳出血の可能性がある)
- 片側の手足の麻痺やしびれ
- 言語障害(呂律が回らない、言葉が出てこない)
- 激しい頭痛
- めまいや吐き気
- 視力の異常や複視(物が二重に見える)
意識レベルの変化
顔面麻痺と同時に意識が朦朧としたり、反応が鈍くなったりする場合(重篤な脳の障害が疑われる)
高熱を伴う場合
38.5度以上の高熱が続く場合、特に耳の痛みや頭痛を伴う場合(中耳炎や髄膜炎の可能性がある)
外傷後の発症
頭部や顔面への強い衝撃の後に顔面麻痺が現れた場合(頭蓋骨骨折や脳挫傷の可能性がある)
両側性の麻痺
両側の顔面に麻痺が現れた場合(ギラン・バレー症候群などの重篤な神経疾患の可能性がある)
既往歴のある患者
高血圧、糖尿病、心臓病などの基礎疾患がある方が顔面麻痺を発症した場合(脳卒中のリスクが高い)
妊娠中の発症
妊娠中に顔面麻痺が現れた場合、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の可能性があるため、産婦人科医の診察を受けてください。
その他の全身症状
顔面麻痺に加えて、全身の筋力低下、呼吸困難、嚥下障害などが現れた場合(重篤な神経系の疾患の可能性がある)
これらの症状や状況が見られる場合、末梢性の顔面神経麻痺ではなく、より深刻な疾患の可能性があります。
早期診断と適切な治療が予後を大きく左右するため、迅速な医療機関の受診が極めて重要です。
当院での治療は、医療機関での適切な診断を受けた後に行うことをお勧めします。
上記以外のケースだと当院で治療を行うことが可能です。
突然、顔面が動かせなくなる顔面神経麻痺の症状について
当院に来院された女性の「右目が閉じられない」「口が動かしにくい」という症状は医療機関を受診して”顔面神経麻痺”と診断されていました。
「顔面神経麻痺」という言葉を聞いて、どんなイメージをお持ちでしょうか?実は、私たちの身近にある症状なんです。
顔面神経麻痺は、顔の表情を作る筋肉を動かす神経(顔面神経)が何らかの理由で機能しなくなる状態です。
今回お越しいただいた患者さんは、「右目が閉じられない」「口を閉じると右側に引っ張られる感じがする」とおっしゃっていました。
他にもよくある症状として、以下のようなものがあります:
- 顔の片側がつっぱる感じがする
- 食事の時に食べ物がこぼれやすい
- 笑顔が左右対称でなくなる
これらの症状が突然現れると、とても不安になりますよね。でも、大丈夫です。適切な治療を受ければ、多くの場合改善が見込めます。
大丈夫ですよ。私と一緒に解消しましょう。
突然、女性に顔面神経麻痺が起こった理由
来院された女性の場合「なぜ私が?」と思われたそうです。突然、顔の筋肉が動かしにくくなってしまうと驚くのも無理はないですよね。
顔面神経麻痺の原因はさまざまですが、最も多いのは「ベル麻痺」と呼ばれるものです。
ベル麻痺は、ウイルス感染や血流障害が原因と考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
寒さや疲労、ストレスなどが引き金になることもあります。
今回の患者さんの場合、最近朝晩に寒い日が続いていたことや、畑仕事の収穫作業で疲れ気味だったことが影響していたかもしれません。
例えば、顔面神経=電線とイメージしていただくとわかりやすいと思います。
発電所で作られた電気は電線を通じて家庭に送られます。その電線がどこかでショートしてしまうと、家庭に電気を送ることができなくなってしまいますよね。
それとよく似ていて、顔面神経は電線のようなもので、ショートすると電気(神経信号)が顔の筋肉に伝わらなくなってしまいます。
そうなると、顔の筋肉を動かすことができなくなるのです。
ただ、顔面神経麻痺の症状は脳卒中と似ていることがあるので、まずは医療機関での診察が大切です。
先ほど、顔面神経=電線 という例え話をご紹介させていただきました。
もし異常がある場所が電線ではなく電気を作る発電所だった場合が、医療機関に早期受診が必要なケース
とイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。
今回の女性患者さんも、脳神経外科、耳鼻科、眼科を受診して精密検査をされましたが、幸い異常は見つからなかったため、ご主人の勧めで当院を受診することになりました。
女性のお体を詳しく検査させていただくと、首が右側へ傾いていました。
お体の歪みがきっかけで、脳から顔面に伝わる電線(神経)がショートしてしまって、右側の顔の筋肉が動かしにくくなっていました。
そこで、お体の歪みを整える整体治療、体を柔らかくする微弱電流治療を行いました。
治療を続けていくと目と口が閉じられるようになり、以前からあった肩こりも気にならなくなっていてお喜びの様子でした。
自宅で簡単にできる顔面神経麻痺のリハビリのやり方
顔面神経麻痺の治療には時間がかかることがありますが、自宅でできるケアもたくさんあります。ここでは、安全で効果的なセルフケア方法をいくつかご紹介します。
蒸しタオルで温める
温めることで血流が良くなり、神経の回復を助けます。
優しいマッサージ
- 手のひら全体を使って、優しく撫でるように行います。
- 「揉む」のではなく、「さする」程度で十分です。
- 物足りないと感じる程度が丁度良いです。
保湿ケア
目や口の周りは乾燥しやすいので、保湿ケアが大切です。
- 目薬を使って目を潤します。
- 唇や口の周りには保湿クリームを塗ります。
バランスの良い食事と十分な睡眠
体全体の健康が回復を助けます。
- ビタミンB12を多く含む食品(魚、卵、乳製品など)を摂りましょう。
- 十分な睡眠をとり、体を休めることも大切です。一日7時間以上摂れると体内の老廃物を取り除き、早く回復させることができます。
これらのケアを続けることで、少しずつですが回復に向かっていきます。焦らず、ゆっくりと取り組んでいきましょう。
(関連動画)
顔面神経麻痺で顔が動かせない場合、注意を要するケースとセルフマッサージをご紹介【兵庫県姫路市 つぼき鍼灸整骨院】
まとめ
顔面神経麻痺は突然起こり、不安になることも多い症状です。
医療機関に早期に受診が必要なケースのご紹介と、そうでない場合のセルフケアについてご紹介させていただきました。
適切な治療とケアを行えば、多くの場合改善が見込めます。
今回ご紹介した女性患者さんは、当院での整体治療と微弱電流治療、そして自宅でのセルフケアを組み合わせることで、驚くほど早く症状が改善しました。
目を閉じられるようになり、口の動きも良くなったときの喜びの様子でした。
皆さまももし同じような症状に悩まれたらまずは医療機関を受診した上で整体治療や微弱電流治療などの治療も検討してみてもいいかもしれません。
顔面神経麻痺の症状でお困りの際はお気軽にご相談ください。
LINEでもお気軽にご相談いただけます。→https://lin.ee/OKHMNw4
私たちつぼき鍼灸整骨院も、皆さまの回復のお手伝いをさせていただきます。一緒に解消しましょう。
【監修:坪木心吾/鍼灸師 柔道整復師】